(2022年10月11日)10代のシングルマザー復学支援のモニタリングと給付のタイミングの変更のお知らせ
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O U R A C T I V I T Y
NPO法人アラジは、シエラレオネ共和国ケネマ県(人口約60万人)において、10代でシングルマザーになった女の子たちが、再び学校で学べるよう、3ヶ月に1度(約5,000円)の奨学金給付支援を行っています。
妊娠した女子の復学禁止という、大きな人権侵害でもあるこのような禁止令が2020年まで思考されていました。
手に入らない避妊具や、性教育の不足、性暴力などにより、約2割の10代の女の子が、初等・中等教育の機会や、その後の夢への進路を失っており、シエラレオネにおける男女の教育格差は大きな社会問題になっています。
2022年度は、約70名のシングルマザーの女の子に、復学機会の提供を目指し活動しています。
N E W S
B A C K G R O U N D
シエラレオネでは、文化的・宗教的背景から、未婚女性の性行為はタブーとされ、男女の性や性行為の話を家庭内ですることがありません。
また、多くの学校には保健室がなく、教育現場で充分な性教育がなされていません。
加えて、貧困家庭において、避妊具であるコンドーム(1つ30円~100円程度)やDepo(3か月に一度接種する避妊注射)を購入することは非常に困難です。(農村部の世帯月収は平均月5,000円程度)
2015年のエボラ禍において若年妊娠が50%増加したことを背景に、政府は「妊娠した女の子は、勉強を続けてはならない」とする禁止令を施行しました。国際社会からのバッシングを受け、2020年にこの禁止令は撤廃されましたが、女の子のみを悪とする禁止令により、「若年妊娠をすることは、恥ずかしく愚かなこと」という負のイメージがより一層社会に浸透することとなりました。
禁止令が撤廃されたあとも、学校や地域でのいじめや陰口など、社会的スティグマと女の子たちは戦っています。
9割の女の子が妊娠したことを後悔し、鬱・自殺・自傷行為など、精神面で困難を抱えてしまうケースが多く、家庭内暴力や地域・学校での性暴力など、複合的な問題とも大きく関連しています。
また教員免許をもつ先生は全体の75%、女性教員は男性教員の5分の1程度しかおらず、女子への性教育の場が非常に限らると同時に、同意のない性交渉を経験した女の子のうち6.4%が、男性教員からの性被害にあったと報告されています。
シエラレオネの平均寿命は54.6歳です。(世界銀行,2019)
平均寿命を下げる主な要因は、高い死産率、乳幼児死亡率、妊産婦死亡率などの「子どもの死」です。
また、10代の女の子の死亡原因の第1位は「出産」です。10代の母親は、出産時に死亡する可能性が40〜60%高いと推定されています。
10代の女の子が出産と子育てに挑む時、その子どもが5歳の誕生日を迎えられる確率は大幅に下がります。
シエラレオネでは、1861年の旧法より中絶が合法化されていません。中絶をすること自体が「禁止」されています。女性たちは中絶をするために、大量の抗生剤やお酒を摂取したり、膣内にハーブを入れたりと、時には死に至るほどの危険な方法で、中絶を試みます。
シエラレオネの妊産婦死亡率は極めて高く、10万人の出生ごとに1,120人(世界銀行,2019)の女性が亡くなっています。そのほとんどは出産時の大量出血によるものですが、妊産婦のうち約10%が、安全ではない中絶によって死亡しています。
PROGRAM
私たちは、10代のシングルマザーに対して、3ヶ月に1回、約5,000円の返済不要の奨学金給付支援を行っています。
赤ちゃんの父親が経済的な責任を果たしておらず、養育費を捻出するために、子育てをしながら農業や物売りなどの児童労働をせざるを得ない、初等・中等教育を完了することが困難な女の子がサポート対象です。
毎月の電話での経過観察、3ヶ月一度、子どもたちの健康状態や成績表、家庭環境等をチェックする他、女の子の進学準備金や、急な事故・入院や手術を伴う病気の際の緊急時に使用できる緊急支援金制度を設けています。
※本プロジェクト紹介の際に、WEBページや活動報告書等で利用する情報・写真は、子どもに許可を取って掲載しております。また子どもの個人情報保護のため、子どもの写真とストーリーを一緒に掲載する場合は、子どもの名前はカタカナ表記のファーストネームのみ使用します。
以下に皆さまからのご支援が届くまでをまとめています。
アラジの現地スタッフが地域コミュニティで行われる会合に参加し、支援条件とマッチングする10代のシングルマザーの情報を得ます。
まずはじめに、現地スタッフによる家庭訪問を行います。
アラジの現地事務局にて、女性現地スタッフが60項目以上の家庭の経済状況等を把握するためのヒアリングを行います。
など、20項目以上の条件にマッチングする女の子に対して、支援契約を行います。
約3割の女の子がいじめや陰口を懸念し転校を希望しています。その場合には、自宅から徒歩1時間以内の学校で転校の手続きを行います。
最初の給付金は、学校に復学するための、バック・靴・制服代・教科書等の補助として使用され、次月からは、教育の遅れを取り戻すための放課後学習に5割、赤ちゃんの養育費5割(ミルク・オムツ等)に使用されます。
毎月、電話での経過観察を行います。
3か月に一度、ケネマ県の事務局にて現金給付を行います。
その際には、現地スタッフによる丁寧な経過観察が行われ、家庭の経済状況、学習状況、赤ちゃんと女の子の健康状態などの50項目以上の質問を行います。
また、進学準備金の支給や、事故や入院・手術などの緊急時の費用支給の緊急支援制度を設けており契約期間中、原則一度だけ使用することが可能です。
S U P P O R T E R
月1,000円(1日約33円)からのマンスリーサポーターを募集しています!
マンスリーサポーター制度は、クレジットカードで毎月一定額を、継続寄付するご支援方法です。
STAFF
下 里 夢 美
「日ごろより、皆さまの温かい応援・ご支援いただき、誠にありがとうございます。
この復学プログラムは女の子の未来、赤ちゃんの未来、シエラレオネの未来すべてを変えます。
今、世界の圧倒的な教育格差を縮めるために、今、あなたの力を託してください。」
ピディーア・ジョセフ
「多くの女の子は小学校6年生から~中学校2年生で再スタートしますが、いじめを懸念し、元いた学校へは復学できないケースもあります。
教育省や学校関係者と協働し、一人ひとり丁寧に学校へ再登録していきます。皆さんのご支援をよろしくお願いします。」
領収書の発行は可能です。大変お手数ですが、「件名:領収書発行」にて、領収書宛名をご明記の上、「support@alazi.org」まで、その旨ご連絡ください。
※なお、当法人は認定NPO法人ではないため、ご寄付の税額控除等はございません。
ご住所や氏名に変更がある場合には、大変お手数ではありますが、こちらのフォームより変更のお手続きをお願いいたします。
こちらのフォームよりお申込みいただくと、マンスリープランの減額・増額・プラン変更が可能となっております。
クレジットカードの変更や、クレジットカードの更新による変更のお手続きは可能です。
こちらのフォームよりお申込みください。
マンスリーサポーターの皆さまのご自宅に1年に1度、アフリカ布雑貨のお礼品をお届けしております。受取停止の場合は、こちらのフォームよりお申込みください。お礼品の受け取りにかかる制作費・発送料・手数料など、大切に支援事業に役立たせていただきます。
領収書の発行は可能です。「マンスリーサポーター」の毎月の寄付の領収書は当年1月~12月分をまとめて(その他の単発寄付も合算することが可能です)「年間領収書」として、翌年1月末までに発行致します。
※寄付の受領日(領収日) は、クレジットカード会社からNPO法人アラジへ、入金された日(入金日)となり、カード利用日とは異なります。
※なお、当法人は認定NPO法人ではないため、ご寄付の税額控除等はございません。
大変お手数ではありますが、「件名:領収書発行」にて、領収書宛名をご明記の上、「support@alazi.org」まで、その旨ご連絡ください。
2021年度より、環境に配慮し年次報告書の印刷をしておりませんが、必要な場合は「support@alazi.org」まで遠慮なくお問合せください。
2020年度年次報告書はお手持ちの携帯でみやすいデザインとなっております。
大変お手数ではありますが、こちらのフォームよりお申込みください。