(2020年11月10日)大切なお知らせ:災害遺児支援のプロジェクト名とプロジェクト内容変更のお知らせ

災害遺児支援のプロジェクト名とプロジェクト内容変更のお知らせ

支援者の皆様へ大切なお知らせ

日ごろNPO法人アラジを支えてくださったいる皆様、誠にありがとうございます。

10月24日(土)にNPO法人アラジでは上半期定期理事会を開催いたしました。その際に、首都フリータウンにおける災害遺児に対する現金給付支援である「災害遺児支援」の支援内容に関して、変更事項をいくつか可決しましたので、ご案内させていただきます。

1.プロジェクト名変更と、支援対象者基準更新について

今後は、首都フリータウンにおいて、災害遺児に限らず、様々な困難な状況に置かれている子どもへ支援の手を広げていきます。

新支援対象者としましては、大まかな基準としては以下となります。(支援する子どもの選定には当会で定めたより細かな選定基準を設けています)

  • 金銭的貧困理由により初等教育を開始・完了できないと思われる、5歳~中学校3年生までの片親家庭または里親家庭の子ども

上記の新規準の更新に伴い、当プロジェクト名も「フリータウン奨学金給付支援」と名前を変更いたします。

2.プロジェクトの目的の更新

シエラレオネの教育制度は日本と同じ6・3・3・4年制です。義務教育は6歳から開始され、中学校3年生までとされています。世界銀行の調査によると、シエラレオネにおいては毎年約6,000人の子ども達がドロップアウト(退学)し、義務教育を完了できず、そのうちの約4割が金銭的理由によるものです。

保護者の金銭的貧困を理由に、制服や教科書、給食費が用意できない等で不登校となっている子どもによる、物乞いや売り歩き労働、児童買春は大きな社会問題となっています。

孤児院(児童養護施設)に子どもが滞在するケースもありますが、児童養護施設に滞在する多くの子どもの保護者は存命しており、金銭的貧困を理由に一時的に子どもを手放さざるを得ない状況に置かれている家庭もあります。大切な幼少期を親元を離れて過ごすことは、子どもの心理的発達障害を招く恐れもあります。保護者が貧困を理由に簡単に子どもを手放さないよう、親子が共に暮らすことができることができるような、丁寧な支援が国際的にも求められています。

よって、新たにプロジェクトの目的を「金銭的貧困を理由に、困難な状況にいる子どもが、初等教育を家族の元で完了する」とし、より多くの子どもをサポートできる体制を整えていきます。

3.支援内容について

  • これまで通り、当プロジェクトは、子どもの保護者との契約になります。保護者との契約は半年ごと(1月1日~6月30日/7月1日~12月31日)となっており、保護者により子どもの生活費・教育費・医療費として使用することができます。奨学金には返済義務はありません。
  • これまで通り、子ども一人当たり200,000リオン(約2,000円)の給付を行い、毎月現地スタッフが家庭訪問による経過観察を行います。金銭的貧困が続く場合は、受益者対象規準に限らず高校3年生まで支援が続くこととしますが、家庭の経済環境の改善がみられる場合や、他機関から奨学金を受取る場合は、支援を終了します(毎月の家庭訪問では当会で定めたより細かな質問チェック事項を設けています)
  • これまで通り、子ども一人当たり毎月別途50,000リオン(500円)の貯金をアラジが行います。引出申請書をもって、緊急時(進学・病気・事故)引き出しができる仕組み(緊急支援金制度)となっていますが、子どもが支援を終了する場合は、最後の家庭訪問で子ども自身に全額支給します。

4.里親サポーターはドリームサポーターに名称変更しました。

毎月3,000円のクレジットカード定額寄付により、毎月一人の遺児の成長を見守る「里親サポーター」についても、プロジェクトの支援対象者の基準更新に伴い、当会のビジョンである「誰もが夢に向かって努力できる社会の実現」に沿って「ドリームサポーター」という名称に変更いたします。

以上の案内について、11月9日(月)より施行し、HP内の内容も変更いたします。

日ごろ多大なご支援をお寄せ下さる支援者の皆様におかれましては、上記プロジェクトの更新事項について、ご理解・ご協力いただけますと幸いでございます。

また、ご支援の際の注意点についても、「フリータウン奨学金給付支援」のページを合わせてご覧ください。

代表理事

下里夢美