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(2025年9月4日)マンスリーサポーター募集キャンペーン終了のお知らせ(結果発表)

2025年9月4日

平素より、アラジを応援・ご支援いただいている皆様、誠にありがとうございます。

弊団体では、2025年6月1日~8月31日まで、60名の新たなマンスリーサポーターを募集するためマンスリサポーター募集キャンペーン」を実施しておりました。

マンスリーファンディングの目標

  • 【目標人数】60名増
  • 【募集結果】45名増
  • 【目標月額増額】月額90,000円増
  • 【月額増額結果】月額82,500円増

たくさんの皆さまのご支援・シェアなどのご協力のおかげで、9割の目標を達成できました。

誠にありがとうございました。

事業目標について

①10代シングルマザー30名への復学支援の継続

→現在、すでに30名の新しい受益者選定が終了し、初月約5,000円の給付・オムツや生理用品などの配布が完了しており、この9月に学校へ復学予定です。彼女たちの高校卒業までをサポートできるよう、引き続き、円安にも負けない月額増額目標を十分にクリアしていきたい所存です。

現在、新たな30名のサポートに加え、既存の44名を合わせて、毎月74名のサポートを実施しております。

②性教育70校/1万人への提供

すでに、事業地を構えるケネマ県、及び周辺3県(ボー県・カイラフン県・プジェフン県)でのNGO登録及び行政への承認は完了しております。今後月に10校ずつのペースで、今年度内に、70校への性教育を提供してまいります。

これまでの実績を合わせると、178校/5万人へ性教育を実施することになります。

性教育スピーチコンテストは新たに10校で開催予定です。

今後も引き続き、弱い立場の人々に寄り添い、ともに夢を描いていきます。

今後ともNPO法人アラジをどうぞよろしくお願いいたします。

NPO法人アラジ

代表理事

下里夢美

(2025年7月31日)2024年度の年次報告書を公開いたしました(携帯・PC版)

2025年7月31日

平素より、NPO法人アラジへの応援・ご支援を誠にありがとうございます。

2025年度の年次報告書(携帯・PC版)を公開いたしましたので、ご報告させていただきます。

NPO法人アラジはこの度、2025年度(2024年4月1日~2025年4月1日)年次報告書を公開いたしました。

2024年度は、約390名のマンスリーサポーターの皆さま、300名のボランティアの皆さま、多くの企業さまに支えられ、44名のシエラレオネの10代のシングルマザーが働くことなく学校に復学することができるようになりました。さらに、課題の根本解決のため、中高生40校1万人に向けて性教育プログラムを実施し、教科書の改訂や、事業評価のアンケートのアップデート等にも取り組んでまいりました。

また、ケネマ県ウィラー村では、ウィラー小学校が竣工いたしました。

皆さまの日頃のお力添え、誠にありがとうございます。

年次報告書は、下記リンクよりぜひご覧ください。

2024年度年次報告書はこちら

これからもNPO法人アラジを、よろしくお願いいたします。

NPO法人アラジ
代表理事
下里夢美

(2025年7月15日)インターン卒業生インタビュー(窪田 美海さん)

2025年7月15日

7月にアラジのインターンを卒業した、窪田 美海さんにインタビューしました!

自己紹介をお願いします!

4月から約3ヶ月間、アラジの活動にインターンとして携わらせていただきました、窪田 美海です!

アラジに応募したきっかけは何ですか?

NPOの立場からアフリカを見たかった、というのが一番の動機でした。これまで、南アフリカ留学を通してアフリカの現状を自分の目で見たり、民間企業のインターンで経験を積んだりしてきました。その中で、非営利の団体がどのようにアフリカで活動しているのかが気になったのがきっかけです。今後のキャリアを考える上でも、NPOの内部を知っておきたかったです。

どんな業務に携わりましたか?

土曜日に行われているボランティアDAYの担当や現地業務、日常的な業務など

インターンを通して学んだことは何ですか?

今回のインターンを通じて、現地との業務の難しさ、NPOの組織全体、キャリアの新しい可能性を学びました。

地理的に離れたシエラレオネという国との業務には多くの壁があることがわかりました。日本と同じようには業務が進まない面や日本の当たり前が通じない場面を見ていく中で、円滑に業務をするにはどうすればいいんだろうと考えるきっかけになりました。将来、グローバルな環境で働きたいと考えている私には貴重な経験となりました。

ミーティングへの参加の機会や日々の業務では、NPOがどのように意思決定をし、運営されているのかについて学ぶことができました。これまでNPOに関わったことがない自分には新鮮なことばかりで、勉強の毎日でした。

また、代表の下里さんが大学卒業後すぐにアラジを立ち上げ、現在まで継続的に成長・運営されている姿を間近で見ることができたことは、私にとって大きな刺激となりました。
それまでの私は、企業や法人の立ち上げを「自分には関係のない世界」として捉えており、キャリアの選択肢として考えたことはありませんでした。
しかし今回の経験を通して、そのような選択肢も自分の視野に入ってくるようになり、将来を考える上での可能性が広がったと感じています。

今後思い描いているキャリアを教えてください!

新卒では民間企業で国際開発につながるような仕事がしたいと考えています。仕事をしながらも、視野広く国際協力に関係する団体などの活動に参加したいです。また、その時々の自分のやりたいことに合わせて様々なキャリアの可能性を考えていきたいです。

NPO法人アラジでは、ボランティアさんを随時募集しています。
また、新宿事務局または、オンラインでのインターン生も随時募集しています!ご興味のある方は、下記リンクより詳細をご覧ください!

ボランティアをお考えの方はこちら

インターンをお考えの方はこちら

(投稿)元インターン 窪田 美海

(2025年6月27日)事務局に今期2人目となる新しいインターン生が加わりました!

2025年6月27日

事務局に今期1人目となる新しいインターン生が加わりました!

 

6月27日(火)より、事務局インターンとして新たに1名参加することになりました。

インターン生:日下野美羽 (くさかの みう)

現在は大学で国際協力について主に勉強しています。国際協力や教育支援に関心を持ったのは、大学で所属していた学生団体でのカンボジアにおける教育支援活動がきっかけです。もともと国際協力に対しては「偽善ではないか」と感じていた部分もあり、周囲の価値観や期待に押される形で活動に取り組んでいる自分自身に違和感を覚えることもありました。しかし、実際に現地で子どもたちや先生方と対話し、彼らの目の前で学びの場が少しずつ変化していく様子を見たとき、「自分の関わり方ひとつで、目の前の誰かの人生に影響を与えられる」という実感を持つようになりました。アフリカに対する関心は、JICAでの長期インターンの中でアフリカ地域の案件に携わったことをきっかけに深まりました。また、私が所属しているゼミでは、ジェンダーや性教育について学ぶ機会が多く、共通点が多くあったため、インターンを応募させていただきました。アラジでは、ファンドレイジングやSNS運営を通して自分の得意分野を伸ばしつつ、現地とのやり取りなど経験のない分野にも挑戦していければとおもっております。これまでの経験を活かしつつ、積極的に学び、挑戦し、有意義な時間にできるよう全力で貢献させていただきます。
よろしくお願いします!

(投稿)日下野美羽

(2025年5月29日)インターン卒業生インタビュー(古屋 美織さん)

2025年6月8日

5月にアラジのインターンを卒業した、古屋 美織さんにインタビューしました!

自己紹介をお願いします!

2月から約3ヶ月間、アラジの活動にインターンとして携わらせていただきました、古屋美織です!

アラジに応募したきっかけは何ですか?

途上国における教育支援に興味があり、発展途上国の教育開発について研究しています。また、昨年はデンマークに半年間留学してソーシャルビジネスや比較教育を学びました。そこで得た広い視点を活動に活かし、自分や組織から、どのように現地の人々への持続的な支援や自立に向けて、アプローチできるのかを学び、誰もが平等に教育を受けられる世界をつくる人になりたいです!発展途上国の教育開発について研究しています。以前からアフリカで教育支援を行っているアラジに興味を持ちました。また、ラオスでは10歳に満たない女の子が人身売買の被害にあうというケースが多く、その問題を解決するために性教育が重要だと感じていました。アラジでは性教育に関するプログラムも用意されているため、具体的にどのような活動をしているのか知りたいと感じ、応募に至りました。

どんな業務に携わりましたか?

主に現地の業務マネジメントに関わらせていただきました。また、現地の様子を伝える広報活動にも関わらせていただきました。

インターンを通して学んだことは何ですか?

今回のインターンを通じて、現地業務の大変さと広報の重要性を深く学ぶことができました。

まず、現地業務についてですが、距離や時差、文化の違いがある中で、現地スタッフと円滑にコミュニケーションを取ることの難しさを実感しました。しかし、その困難を乗り越え、互いの意思が通じ、事業がスムーズに進んだときの達成感は格別でした。国際協力を志すうえで、この経験は非常に貴重だったと感じています。特に、現地スタッフとの信頼関係を築くことが何よりも大切であり、そのためには日々の努力を重ね、互いの認識の違いを理解しようとする姿勢が不可欠だと学びました。

また、広報はNGOの存続に欠かせない要素であり、支援者の輪を広げていくためには、日常的な発信が重要であることを実感しました。情報が溢れる現代において、SNSを効果的に活用しながら、現地の様子や活動の詳細を継続して発信することは決して簡単なことではありません。しかし、それこそが今後どのような仕事においても最も重要なスキルの一つになると感じました。今回のインターンを通じて、そのノウハウを学べたことは、私の人生にとって大きな財産になると確信しています。

今後思い描いているキャリアを教えてください!

今後、途上国の教育開発に携わる仕事がしたいと考えています。

NPO法人アラジでは、ボランティアさんを随時募集しています。
また、新宿事務局または、オンラインでのインターン生も随時募集しています!ご興味のある方は、下記リンクより詳細をご覧ください!

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(投稿)元インターン 古屋 美織

(2025年4月29日)現地法人Jasile Foundationが「シエラレオネ人道支援アワード2025(Sierra Leone Humanitarian Service Awards 2025)」 を受賞しました。

2025年4月30日

この度、特定非営利活動法人Alazi Dream Project(以下、NPO法人アラジ)のシエラレオネ現地法人、
JaSiLe Foundation(代表:下里夢美) が、「African CEO Media Corporation」主催の「シエラレオネ人道支援アワード2025(Sierra Leone Humanitarian Service Awards 2025)」 を受賞しました。

この賞は、持続可能な開発、人道支援活動、慈善活動、困窮者支援といった分野で、社会に有意義な影響を与えた個人・団体に贈られるものです。これまでシエラレオネ共和国において私たちが実施してきた、ウィラー小学校建設・100校4万人への性教育・66名の10代シングルマザーへの復学支援等の達成実績が社会的に広く認められ、表彰にいたりました。

アラジがシエラレオネで長年続けてきた取り組みが認められたことを、大変光栄に思います。

これも日頃から温かく支えてくださる皆さまのおかげです。
心より感謝申し上げるとともに、これからもアフリカ・シエラレオネに希望を届けるべく、活動を続けてまいります。

引き続きご支援のほど、よろしくお願いいたします。

(投稿)スタッフ:間部洋子

(2025年4月17日)代表下里第9回出張記録-現地スタッフ研修を実施/≪7日目≫

2025年4月17日

こんにちは。

いつもアラジを応援・ご支援いただいている皆様、誠にありがとうございます。アラジ代表理事の下里夢美です。

アラジ代表下里と10代シングルマザー復学支援を受ける女の子

2025年2月12日~2月28日にまでの16日間、私たちが事務所を構え活動するシエラレオネ共和国へ9度目の出張に行ってまいりました。3月1日から開始のラマダンを避ける形での渡航となりました。

日本人だけがなんだかコンビニに見えてしまうシエラレオネの入国ゲート

17歳の時に、テレビでシエラレオネの貧困について知り、衝撃を受けたことで国際協力活動を志し、一時も熱が冷めることがなく16年が立ちました。気が付けば9度目の渡航です。

今回は、「世界の人々のためのJICA基金」でのJICAとの協働プロジェクト実施がメインの渡航となりましたが、そのための管理業務に係る調整も含め、16日間の出張に行ってまいりました。

毎度、日本では考えられないハプニング満載の出張ログを、今回は詳しくHPやSNS等に掲載することにいたしました。

ぜひ、楽しんでご覧いただけますと幸いです。

また、皆様の支援がどのように使われているかも、合わせてご確認いただけますと幸いです。

2月18日(火)出張7日目

シエラレオネに到着し、首都フリータウンから300km離れた事務局のあるケネマまでやってきた1週間後、やっとサポートを届けるシングルマザーの女の子達に対面することができました。

はるばるバイクに乗って村からやってきてくれた子もいます。

この日は、約3年間、サポートを届けている、アリスとジェネバの2名に、サポートを受けるきっかけを改めて聞いたり、サポートを受けて生活がどのように変わったかをヒアリングすることができました。

アリスは現在18歳。アラジのサポートを受け学校に戻ってから3年がたちます。

16歳のときに妊娠し、今は2歳になる女の子・パトリシアの母親です。パトリシアの世話は主にアリスの母親がしており、アリス自身は高校3年生として、おばさんの家から学校に通っています。

妊娠がわかったのは中学1年生のときで、今は高校1年生とのこと。子どもの父親は当時18歳で、経済的なサポートは受けられず、貧しい家庭で育ったために、出産後は自分が勉学を諦めるしかないと思っていたそうです。

子どもの父親は、出産後はときどき子どもを見てくれるそうです(本当に「ときどき」だそうです…)。

好きな科目は数学、理科、農業。

将来は看護師になりたいと話してくれました。

アリス(当時16歳)と娘のパトリシア

ジェネバは現在21歳で、3歳の女の子・マミを育てています。18歳、中学2年生のときに、別の学校の高校2年生(当時25歳)との間に妊娠しました。

彼の家を訪ねたこともあるそうですが、彼は完全に逃げていて、会うことはできませんでした。妊娠して3ヶ月ほどで学校を辞めました。恥ずかしくて、友達にも話せなかったそうです。

アラジのサポートで、毎月200リオン(約1,500円)を受け取ってもう2年になります。給付金を、学校へ行くための交通費に使ったり、ランチ代金に使ったりして、皆と同じように学校に行くことができていると話してくれました。

ただ、昨年2024年から、Afrimoneyを使って支援金が電子マネーで送られてくるため、現金引き出しのために、手数料で7リオン引かれてしまうのが困る、という風に話してくれました。

しかし、事務局にモタリングのために来る往復の交通費が24リオンかかるとのことで、「毎月ここまで現金を受け取りに来るのに往復24リオンかかるけど、最寄りのAfrimoneyで支援金を引き出したら毎月手数料の7リオンしかからないんだよ、事故に遭うリスクも減るよ。あなたにあんまり会えなくなるけどね」と話すと、ようやく納得してくれたようでした。(現地スタッフの説明不足なことが少々浮き彫りになりました…)

将来は銀行員になりたいとのこと。まだ21歳。これから何にでもなれる年齢なので、勉強を続けてほしいと声をかけました。

ちなみに、ジェネバは私のことを18歳だと思っていたらしく、その場にいた現地人スタッフ全員が爆笑していました…。

ジェネバ(当時16歳)と娘のマミ

次回は

日々頭を抱える現金管理について記録に残していきます…

こちらの現金の束は、約5,000円です…

(投稿)下里夢美


(2025年4月15日)事務局に今期1人目となる新しいインターン生が加わりました!

2025年4月15日

事務局に今期1人目となる新しいインターン生が加わりました!

 

4月15日(火)より、事務局インターンとして新たに1名参加することになりました。

インターン生:窪田 美海 (くぼた みなみ)

小さい頃から漠然と貧困問題に興味があり、大学から「貧困」のイメージがあったアフリカという地域の問題・課題について広く関心を持つようになりました。一年間の南アフリカ留学では、現地の状況を自分の目で見ることができ、実際に現地の方々が感じている課題に触れることができました。その中の一つに、「教育」があり、日本に帰国しても何かの形で携わっていきたいと考えていました。インターンを通じて、NPOから見たアフリカを学びながら、教育を受けることが最も困難な状況に陥る方々へ教育を広めていきたいです。

(投稿)窪田美海

(2025年4月11日)代表下里第9回出張記録-現地スタッフ研修を実施/≪6日目≫

2025年4月11日

こんにちは。

いつもアラジを応援・ご支援いただいている皆様、誠にありがとうございます。アラジ代表理事の下里夢美です。

アラジ代表下里と10代シングルマザー復学支援を受ける女の子

2025年2月12日~2月28日にまでの16日間、私たちが事務所を構え活動するシエラレオネ共和国へ9度目の出張に行ってまいりました。3月1日から開始のラマダンを避ける形での渡航となりました。

日本人だけがなんだかコンビニに見えてしまうシエラレオネの入国ゲート

17歳の時に、テレビでシエラレオネの貧困について知り、衝撃を受けたことで国際協力活動を志し、一時も熱が冷めることがなく16年が立ちました。気が付けば9度目の渡航です。

今回は、「世界の人々のためのJICA基金」でのJICAとの協働プロジェクト実施がメインの渡航となりましたが、そのための管理業務に係る調整も含め、16日間の出張に行ってまいりました。

毎度、日本では考えられないハプニング満載の出張ログを、今回は詳しくHPやSNS等に掲載することにいたしました。

ぜひ、楽しんでご覧いただけますと幸いです。

また、皆様の支援がどのように使われているかも、合わせてご確認いただけますと幸いです。

1日目~4日目の出張記録はこちら↓

5日目の出張記録はこちら↓

2月17日(月)出張6日目

いよいよケネマ県にあるアラジの現地法人JaSiLe Foundationでの業務がスタートしました。事務所につくと、スタッフのファティマタ(右)とインターン生のヤカ(左)と再会!

昨年に個人の方から大きなご支援があり、新しいPCと、高品質のタブレットを1台購入することができました。現地で利用するデバイスの品質は、スムーズな業務遂行に欠かせません。ご支援のおかげで、今回の出張で、タブレットやPCの使用方法のレクチャーをさらに進めることができました。

↓こちらは、新しいタブレットで撮影した写真(喜ぶピディーア)。

なかなか高画質です!!

午前中は、街でプリンターを購入することになりました。

以前から、事務所にプリンターがないために、ピディーアがバイクを走らせ、印刷屋さんまで足を運んでいたのです。そこで、プリントができるまで順番を待ち、レシートが出てくるまでに、30分~1時間待つことも珍しくありません。

また、11月~4月頭まで、乾季のシエラレオネ、そしてここケネマでは電線網からの電気は一切来なくなり、変わりに、家庭用発電機を利用したオイル発電に頼らざるを得なくなります。

そうすると、カラーコピーが1枚70円以上してしまうために、今後は業務効率化を図るために、プリンターの購入が必要だと判断しました。(ちなみに、レストランやその他電気を用いるあらゆるビジネスシーンで、乾季は割り増し料金になります)

日本では、ネットショップ等で購入し、次の日に到着を待つ。クレジットカード決済のために、レシートもPDFで保存して…となりますが、ここシエラレオネではそういうわけにはいきません。まず、プリンターのある店を探すのに、RPGゲームのように人づてに街を探しあるかなければなりません。

やっとプリンターが売っているというお店に辿りつくも

  • プリンターが稼働するかどうかその場でPCを開いて確認
  • インクを購入
  • 用紙を購入
  • インクと本体を、助成金からの支出と現地法人からの支出にわけるために、レシートを2枚用意

等の確認作業のために、プリンターが購入できるまでに2時間も経過してしまいましたが、エアコンのない乾季のシエラレオネは平均気温が35度ほどで、さっそく体力をもってかれました。

その後は、近くのレストランでスタッフ全員とランチタイム。

お料理が来るのを待っている間に、みんなに趣味で描いている絵をプレゼントしました。

ちょうどバレンタインの時期のため、日本で購入したピアスもプレゼント

ランチ後に今後の予定を確認し、この日は恒例の不正防止研修をして解散しました。

アラジの不正防止研修は、日本人スタッフが出張時に必ず実施し、現地人スタッフと共に読み合わせをすることになっています。

16Pある不正防止研修のテキスト内には…

  • 勤務についての注意点
  • 受益者との交流について(受益者とSNSの交換をしてはならない、受益者の容姿について言及しない)等
  • 子どもを守るためのチャイルドセーフガーディングポリシーについて
  • 業務上の諸ルールについて(レシートの管理や、連絡事項)
  • 不正が発生した際の対応について

等についてが明記されています。

不正防止研修は一度きりではなく、3か月に1度など、組織の文化として定着させると同時に、不正の起こらない仕組み作り(例えば、給与支払いや現金給付支援を電子マネー化するなど)が不可欠です。

今後もアラジは、皆さまのご寄付を最大限に活用して、事業を進めてまいります。

次回、いよいよ

10代シングルマザーの女の子たちと再会!

(投稿)下里夢美


(2025年3月18日)代表下里第9回出張記録-首都から300km離れたケネマへ~≪5日目≫

2025年3月18日

こんにちは。

いつもアラジを応援・ご支援いただいている皆様、誠にありがとうございます。アラジ代表理事の下里夢美です。

アラジ代表下里と10代シングルマザー復学支援を受ける女の子

2025年2月12日~2月28日にまでの16日間、私たちが事務所を構え活動するシエラレオネ共和国へ9度目の出張に行ってまいりました。3月1日から開始のラマダンを避ける形での渡航となりました。

日本人だけがなんだかコンビニに見えてしまうシエラレオネの入国ゲート

17歳の時に、テレビでシエラレオネの貧困について知り、衝撃を受けたことで国際協力活動を志し、一時も熱が冷めることがなく16年が立ちました。気が付けば9度目の渡航です。

今回は、「世界の人々のためのJICA基金」でのJICAとの協働プロジェクト実施がメインの渡航となりましたが、そのための管理業務に係る調整も含め、16日間の出張に行ってまいりました。

毎度、日本では考えられないハプニング満載の出張ログを、今回は詳しくHPやSNS等に掲載することにいたしました。

ぜひ、楽しんでご覧いただけますと幸いです。

また、皆様の支援がどのように使われているかも、合わせてご確認いただけますと幸いです。

1日目~4日目の出張記録はこちら↓

2月16日(日)出張5日目

いよいよこの日は、首都フリータウンから、約300km離れた事務所のあるケネマまで向かう予定です。

昨日に急遽きまった予定なのですが、昨日Garaの布を購入した際に、Gara布生産地であるマケニによってから事務所のあるケネマに行くことになりました。行きつけのGaraのお店のおば様が、布の生産地に妹が住んでいるそうで、行き方を教えてくれていたのでした。

下記のGoogleマップ上では、マケニによってからケネマにそのまま行けそうですが、マケニからケネマに抜ける道は塗装されていないオフロードのため、高速道路の3倍の時間がかかってしまいます。そのため、早朝に出発し、マケニは完全に寄り道するかたちで、Gara布生産地によってからポートロコ側に一旦戻って、ケネマに向かうルートで移動しました。


プランテーンという大きいバナナのチップスを売っているお姉さん
プランテーンチップスを食べるために日本から岩塩を持参している
車ごしに、キャッサバを売っていたお母さんの押し売りが強すぎて全部買ってしまった(現地人スタッフピディーアの奥さまにプレゼントしました)
カシューナッツ!

シエラレオネにはいたるところに検問所があります。


検問所は、ロープにボロ布がまかれているもので通せんぼされていることが多いです。

こういった↓定員オーバーのお兄さんたちも、検問所の前でおりて、検問所では徒歩で移動し、検問所を過ぎてまた乗り込めば怒られない…という現状はこのようなシステムのようです。笑


検問所では、警察官からどこへ行くのかと質問されたり、免許証やNGOライセンスを見せることを要求されたり、ビザを見せたりというひと悶着があります。


一昔前は、通行する度に賄賂を請求されたりもしましたが、現大統領は世界汚職ランキングの順位をあげて海外からの投機的機会を狙っているために、2018年に賄賂撲滅キャンペーンが全国で発令され、それ以降に道端や空港で賄賂を請求されることは、ほぼありません。

一方で、先日にギニア大使館の車に大量の薬物が積まれていた事件や、危険な違法薬物クッシュの流行、また子どもの人身売買等もあり、検問所は一応に、そういった事件を未然に防ぐためにあります。

(※ちなみに、ケネマで街から地方へ行くための検問はすべて我らが現地人スタッフピディーアの顔パスです。以前に、日本の皆様からのご支援でコロナ感染症対策緊急支援を実施し、その際にケネマ県のすべての人が移動する検問所に、私たちのロゴ入りの手洗いバケツと石鹸を提供したために、地元警察とは友好的な関係を築いております。)

いよいよマケニの検問所まで差し掛かりました。今回立ち寄るマケニは初通行。ドライバーライセンスをみせ、何やら警察官が集まってきて話しています。

「賄賂を請求されたらどうしよう…」

と不安に思っていると、なぜか【仕事終わりの警察官】が1人いるので、その人を車にのせて家まで送るように言われました。


さも、普通のこと、と言わんばかりに私たちの車に乗ってくる警察官。

さ、最新のiPhoneや…。

名前を聞くと、この人の名前もアラジさんでした。
(シエラレオネにアラジさんはたくさんいます)

その警察官が、Gara布を生産している場所まで連れて行ってくれるらしいとのことです。

それはありがたいのですが…

そして、数分後…

ここがGara布の生産地だという場所に辿り着きました。


アラジさんという警察官は、「Thank you!」と笑顔で私たちの車からおりて、さっそうと歩き出し、気づいたら消えていました…。

そこでは、今まさにGara布が染められていたので驚きです。

生産者の皆さんに挨拶をすると、最初は「写真をとられたくない」「手染めのプロセスは教えたくない」という皆さん。


「中国人が昔、プロセスを見学にきたので、快く教えたら、デザインを真似された。今はプリントの安価な布が市場に出回っていて、シエラレオネのGaraは消滅しそうだ。私たちの収入も減っている。」

と教えてくれました。

私たちはライセンスも持っていて10年間も活動している日本のNGOであり、Gara布を守るためにきた、と何度か辛抱強く伝えると、最終的には心よく見学に応じてくれました。

ここで、大量にGara布を購入させていただき、今後も一緒にGaraを守りたい旨を伝えました。

最終的に仲良くなり、写真撮影の許可をいただきました。またプロセスも一通り見せていただくことができました。

また、Garaが売れることで、私たちがサポートを届ける10代で出産した女の子がもう一度学ぶための支援にもなることを伝えました。

そして、最終的には、私の名前が印字されている布をプレゼントしたいと言ってくれました!
すっかり温かく迎え入れてくれた皆さんに、感謝です。

日本へ帰国する際に、またマケニによることを約束しました。

そして、約300km離れたケネマ県へ向かいます。

300kmの道のりを経て、ケネマ県にある一番大好きなロッジに辿り着きました。

今回はJICAとの協働プロジェクトでの滞在ですが、JICA指定の安全な宿泊先であるとことが認められていたので、今回もなじみ深いロッジに泊まることができました。スタッフが本当にいい人たちで信用できます。

ロッジの食堂で一人夕食を食べていると、隣で食事をしていたグループの方が、ワインとおつまみを分けてくれるというハートフルな出来事がありました。

小さな幸せを見知らぬアジア人と、一緒に分かち合う

それがシエラレオネという国に住む人々なのでした。

次回、いよいよ

10代シングルマザーの女の子たちと再会!

(投稿)下里夢美