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(2019年2月3日)第6回現地活動を行った瀬谷からのちょこっと活動報告

2019年2月2日

第6回現地活動を行った瀬谷からのちょこっと活動報告

今回の活動レポートでは、昨年11月末からシエラレオネにて約1か月間、現地の様々なプロジェクトを進行してくれた、学生スタッフの瀬谷祐葵(せやゆうき)を皆様に紹介させていただきます。彼女がシエラレオネに出会ったきっかけや、今回の渡航で感じたことなどをインタビューしています。ぜひご覧ください。

●私がシエラレオネに出会ったきっかけ●

アラジのHPの活動報告レポートを読んでくださっている皆さまはじめまして!大学4年を休学してアフリカ生活を満喫中の瀬谷祐葵です。

小学生の時に始めたユニセフ募金でなんとなく途上国について調べていたところ「世界で一番命の短い国」として初めてシエラレオネのことを知りました。今回のボランティア活動にいたるまで、途上国に対して興味はあったものの特別何かしてきたわけでもなく、大学でもバイト漬けの日々を送っていました。

そんな中このまま何も知らずに大人になる自分に抵抗を感じ、実際に途上国へ行ってみようと思い切って休学。特に興味のあるアフリカ地域に行ってみたい、なんなら小学校ながらに衝撃を受けたこのシエラレオネという国はどんなところなのか、実際に行って確かめたい。そんな中、夢さんのブログを見つけ、アラジの活動に出会いました。

●第6回現地活動について●

11月末から現地入りし、12月24日まで首都フリータウンにある現地オフィスを拠点として活動を行いました。主に就労支援の一環として、アフリカ布を使った服や小物の発注を行っていました。市場で布の購入からオーダー表の印刷作成、完成品のチェック、たまに発注する服のデザインを考えることもありました。全くの未経験で苦労はしましたが、なんだかんだ楽しかったです。アフリカ布ってとっても素敵なんですよ(^^)

他にも災害にあった孤児たちの里親宅家庭訪問と生活費の支援、村にある政府未承認の小学校へ教材支援と、ゲストハウスがあるビルのオーナーとの契約交渉、訪問先や町中でのインタビュー調査など、とにかくいろんな経験をさせていただきました。

●シエラレオネに渡航してみて感じたこと●

とにかくシエラレオネにはいろんな国籍をもつ人が暮らしています。(インド・中国・イギリス・レバノンetc..)シエラレオネの公用語は英語ですが、中国語や韓国語またアラビア語も目にすることが多く、移民の多い国なので彼ら向けのスーパーやレストランもよく見かけます。とても国際色豊かでいろんな国の言語や文化に触れられるのがこの国の面白いところだと感じました。

一方で現地の人たちは、期限や時間を守らないのはざらです。(もちろんしっかりしている人もたくさんいます。)ある程度覚悟していたのと私も時間にルーズなところがあるので寛容でいたつもりなのですが、それを上回る行動には容赦なくキレていました。謝る前に言い訳か謝らない。挙句の果てに逆ギレされたときの気分は最悪でしたね。(笑) ここでの滞在歴の長い日本人たち曰く、ダメなことはその場ではっきり伝えて時に感情的に怒るのも大事だそうです。

●今後アラジが取り組むべき、見えてきた課題について●

村や地方でのインタビューでは、もちろん援助に頼らず働きたいけど仕事がない、ビジネスを始めたいけど資金や環境がないという意見もありました。首都ではビジネスコンテストが定期的に開かれていて毎度多くの応募が来るようです。ただ選抜されたグループでさえ、プレゼン方法や説明にどこか穴がある状況でした。従って、彼らの起業支援のために資金作りやスキルの向上、そしてプレゼン指導にアクセスすることによって、アラジが目指すシエラレオネの貧困消滅へ大きく前進できるのではないかと思いました。

…瀬谷による現地活動のちょこっとレポート、いかがでしたでしょうか?彼女が行ってきた現地活動についてより詳しくHPなどに今後も掲載していく予定ですので、ぜひご覧ください。下記に詳細リンクをご紹介します。

●瀬谷による災害孤児支援活動11月レポート

●瀬谷による下半期ポートロコ小学校支援・調査活動報告

●テーラー生活向上プロジェクトにて制作した商品はWEBショップにて販売中です。一人ひとり制作したテーラーの顔がわかるネットショップになっています。ぜひご覧ください。

WEBショップAlaziはこちら

第6回現地活動報告会のお知らせ

第6回現地活動を実施したスタッフの瀬谷より、第6回現地活動報告を行います。ぜひご参加ください。

【日時】3月9日(土)14:00-16:00
【場所】アラジ文京区事務所(東京都文京区関口1丁目44-3信生堂ビル4F)
【参加費】500円(アラジ会員・マンスリーサポーターは無料)
【内容】

●参加者の皆様の自己紹介
●シエラレオネ共和国について(現状と課題)30分
●第6回現地活動報告について
●今後の活動計画について
●質疑応答タイム
…etc

参加申込はこちら

(投稿:下里夢美)

 

(2019年2月2日)災害孤児支援活動レポート#8 1月活動報告-試験的に家計簿指導がはじまりました

2019年2月2日

(2019年2月2日)災害孤児支援活動レポート#8 1月活動報告-試験的に家計簿指導がはじまりました

こんにちは。代表理事の下里夢美です。

前回の活動報告記事(2019年1月25日)災害孤児支援活動レポート#7 12月活動報告と孤児里親宅の契約更新を行いました

今月も現地パートナースタッフより届いた、最近の子どもたちの様子をご紹介していきます!

顔の見える支援を続けたい

 

少しでも多くの子どもたちが、「不慮の事故や災害で中退せずに学び続けられるように」サポートを続けます。

世界的にみても雨季の降水量の多いシエラレオネの首都フリータウン。2017年に大規模な土砂災害が発生し1,000人あまりが犠牲になりました。時たま「人災」だったと言われるこの大洪水。森林伐採やコンクリートにするための石採掘などで地盤が緩いところに、人口増加により安価な家を建設する人々が増え、さらに水路がゴミで埋まって水が流れにくくなり、並行してコレラの蔓延も懸念される。原因の何をとっても途上国ならではの問題のように思えます。

NPO法人アラジとして、2017年8月の災害発生時には80名の災害孤児に対して約30万円の教材支援を届け、さらに私たちの現地オフィスの近くの里親宅に対して10名に限定して、毎月の家庭訪問を通して継続的に教育費と医療費を届ける支援活動を行っています。

下記は今月の子どもたちのちょこっとエピソードです

18人家族を失ったイェーリーとサラ姉妹

里親となったおばあちゃんはスリッパを売り歩く仕事をしており当時はとても頭を抱えていました。最近イェーリーは高校に無事合格!将来はお医者さんになりたいとのこと。

首都フリータウンの初等教育就学率は100%と言われていますが、児童の人口増加が激しく(シエラレオネの50%以上が15歳未満の子どもと言われています)教室が足りないせいで、児童は午前と午後の交代制で、一日しか学校へ通うことができていません。また、中学進学率は約50%、高校進学率は約25%とステップアップするごとに就学率は半減していき、イェーリーのように夢をもち、なおかつ女性で、高校まで進学できたことは奇跡に近いことです。里親サポーターには本当に感謝しています。(里親サポーターに毎月写真をお送りしているのですが、照れすぎて笑いすぎてしばらく写真が撮れなかったとのこと)

たまたま共同トイレに行っていて助かったアブライ

半年遅れで学校にリターンすることができ、通学バックや教材も購入できました。家族でもうすぐ出産予定の私について心配してくれているらしく「3月の暑い時期に産むなんて大変」と言っていたそうです。※シエラレオネは2月3月が乾季で一番暑いんです!笑

引っ込み思案のマルチダは…

去年1月にはじまったこの活動ですが、半年あまりまったく笑顔を見せてくれませんでした。が、徐々に現地パートナースタッフに心を開き、最近では笑顔の写真が多くなってきました。なんと学校での成績が一番なようで、びっくり嬉しいです!!

試験的に家計簿指導がはじまりました

基本的にシエラレオネ内における里親及び災害孤児に対する政府の公的サポートはとても十分とは言えません。今後もサポーターの皆様と現地パートナーとともに「顔の見える支援」を続け、少しでも多くの子どもたちが、「不慮の事故や災害で中退せずに学び続けられるように」サポートを続けていきます。

また今月から里親宅における「家計簿指導」がはじまりました。家庭の収入管理における、将来設計と子どもたちの未来を考えるための研修です。今後は収入向上サポートもセットにして行っていきたいですが、まずは子どもたちへの長期的な教育サポートが貧困の連鎖を断ち切る根本解決に繋がると信じています。

引きつづき里親サポーターを募集しています。

月3,000円で孤児1名の里親なっていただく「里親サポーター」制度のご支援を募集しております。毎月活動報告とともに、子どもたちの写真データをメッセージでお送りするほか、半年に一度、ご自宅へ写真つきで子どもたちからのお礼のお手紙とプレゼントを送付いたします。

現在は10名のみの災害孤児支援ですが、今後里親サポーターマンスリーサポーターとして、アラジの仲間になっていただける方が増えれば、今もなお問題を抱えるエボラ出血熱孤児やストリートチルドレンなどの支援に、活動範囲を広げることができます。

→月3,000円からの災害孤児支援「里親サポーター」についてはこちら

→月1,000円からの「マンスリーサポーター制度」についてはこちら

皆様のご支援のほど、引き続きよろしくお願いいたします。

投稿:下里夢美

(2019年1月25日)災害孤児支援活動レポート#7 12月活動報告と孤児里親宅の契約更新を行いました

2019年1月25日

(2018年1月25日)災害孤児支援活動レポート#7 12月活動報告と孤児里親宅の契約更新を行いました。

あけましておめでとうございます。代表理事の下里夢美です。

前回の活動報告記事(2018年12月11日)NPO法人アラジ2018年下半期ポートロコ小学校支援:瀬谷による調査活動報告でもお伝えしましたが、2018年12月分の家庭訪問で、全支援対象の孤児が一旦契約終了となり、引き続き全家庭が支援が必要と判断し、10名全員が来年2019年6月末まで契約更新をすることとなりました。

現地パートナースタッフより届いた、最近の子どもたちの様子をご紹介していきます!

現地パートナーFC King Kongのスタッフとアミン

現地スタッフの声:お腹の調子が悪かったアミンですが、病院に行き、薬を買えたおかげで、お腹の痛みを訴えることがなくなったそうです。お腹のふくらみも、先月に比べ良くなっていました。里親が頻繁に電話をかけて来てくれ、状況報告をしてくれます。こちらも引き続き様子を見ていきます。里親さんはなんとか冷蔵庫を買って水を売るというビジネスをしたいと考えているそうです。

イェーリ―とセイラ姉妹

現地スタッフの声:今まで何度か、イェーリ―の将来の夢について聞いていましたが、おそらく本気で考えていたことはなかったのか、聞くたびに夢が変わっていました。

高校に進学するにあたり、真剣に考え始めたのか、今回会ってすぐに、彼女の方から、「私、サイエンスストリームに進むことに決めたから」と決意表明のようなことをしてきました。

中学卒業試験の結果からもサイエンスが得意であることは分かっていましたし、彼女自身も好きだと言っていましたが、進学先の高校が、サイエンスに強い学校ではないとのことで、諦めていたのですが、塾を探してでも、なんとか頑張りたいとのことです。

「将来、医者になるのね?」と私が言うと、照れくさそうにしていました。とてもうれしかったです。

ちなみに妹のセイラのほうは、幼稚園に通い始めて初めての通知表をもらったそうで、頑張っているとの評価をもらえたそうです。

アブライとアダマの里親宅

アブライは親戚のフランシスに引き取られ、フランシスの妹も一緒に支援対象となりました。災害当時フランシス姉妹は瓦礫の下敷きになり、大けがを負いました。現在は被災地付近での生活を離れ、都心から少し離れたMile6 という場所に引っ越し、新生活がスタートしているようです。

現地スタッフの声:Mile6に引っ越してから、遠い学校に通っていたそうですが、あまりに遠くて不便とのことで、ふたりそろって、近くの私立の学校に転校したそうです。アダマのことは里親さんが毎日送り迎えし、アブライはひとりでバイクで通学しているようです。新しい環境にも慣れ、友達もたくさんできたそうです。

CMNが2017年の土砂災害をドキュメンタリー化(FREETOWN ON THE EDGE 2018)

最近の記事ですが、土砂災害の様子とその後の対応についてのドキュメンタリー映像「FREETOWN ON THE EDGE 2018(10:29)」が、CMN(creative media network Sierra Leone)によって公開されました。

「災害ではなく人災だった」と時たま指摘される2017年の雨季に発生した大規模洪水。森林伐採や住居建設のためのコンクリートに用いる石の粉砕作業による土壌の劣化や、ゴミが排水路に詰まり本来の水の流れをせき止めてしまった、などの問題も指摘されています。

また、本来地盤の安定しない山の斜面に安価な建物を建設することは違法ですが、これらの問題は、人口増加に伴い今後も深刻化していく懸念があり、早急な災害対策が必要と思われます。

映像では、シエラレオネの首都フリータウンの様子が現地語のクリオ語で紹介されています。ぜひご覧ください。

CMNが2017年の土砂災害をドキュメンタリー化(FREETOWN ON THE EDGE 2018)

ちなみに…

今回2018年下半期の渡航を頑張ってくれたスタッフの瀬谷は、無事に現地活動を終え、アラジの現地ボランティアの契約が終了しました。現在は自分でビザを延長してシエラレオネをあちこち自由行動し、山に登ったり、ダイヤモンド鉱山で手彫り採掘体験をしたり、いろいろと地方を旅してまわっているそうです。

ここまでお腹も壊さずにいるとかで、なんて逞しい…!(羨ましい)

(下の写真は前回家庭訪問した瀬谷と、アダマ&アブライのお宅。一番左が里親でアダマのお姉さんのフランシスです。また髪型が変わっているような…?)

今後も引きつづき、現地の声を届けていきます。

引きつづき里親サポーターを募集しています。

月3,000円で孤児1名の里親なっていただく「里親サポーター」制度のご支援を募集しております。毎月活動報告とともに、子どもたちの写真データをメッセージでお送りするほか、半年に一度、ご自宅へ写真つきで子どもたちからのお礼のお手紙とプレゼントを送付いたします。

現在は10名のみの災害孤児支援ですが、今後里親サポーターマンスリーサポーターとして、アラジの仲間になっていただける方が増えれば、今もなお問題を抱えるエボラ出血熱孤児やストリートチルドレンなどの支援に、活動範囲を広げることができます。

→月3,000円からの災害孤児支援「里親サポーター」についてはこちら

→月1,000円からの「マンスリーサポーター制度」についてはこちら

皆様のご支援のほど、引き続きよろしくお願いいたします。

投稿:下里夢美

(2018年12月19日)災害孤児支援活動レポート#6 スタッフの瀬谷が11月分家庭訪問を実施しました

2018年12月19日

(2018年12月15日)災害孤児支援活動レポート#6 スタッフの瀬谷が11月分家庭訪問を実施しました。

2018年11月29日~第6回現地活動中の瀬谷祐葵より、孤児たちの里親宅家庭訪問のレポートが届きました。

こちらは被災地のリージェントストリートの近くにて、集まってくれた里親と孤児たちです。

子どもたち4名は、左から、モハメド・アミナタ・マリアツ・アーリーです。みんな元気そうな姿を見せてくれたようです。

少しだけ心配なのが、アミナタのお腹に腹水が溜まっていて、少し膨れていることです。医療費としても支援しているこの災害孤児支援。現在、アラジHPのシエラレオネ最新情報にも掲載したのですがシエラレオネの首都の病院では、医師たちが低賃金・悪質な労働条件に抗議するストライキを起こしているようです。

(2018年12月7日)シエラレオネ医師が集団ストライキ-低賃金・悪質な労働条件に抗議

病院が正常に再開されたとの情報は未だになく、とても心配ですが、里親が早く病院へ連れていける日を願うばかりです。

スタッフ瀬谷による孤児たちのインタビュー

今回の家庭訪問では、イェーリ―とアブライにスタッフの瀬谷がインタビューを行いました、その一部始終を皆さんに紹介します。

イェーリ―

こちらは土砂災害により18名家族を失い、2歳の妹と里親となった実のおばちゃんと3人で暮らすイェーリ―のインタビューです。

1)何歳になったの?
14歳になったよ!

2) 試験はどうだった?
まあよかったよ。理科が好き。でもbusiness studyは難しすぎて嫌い!

3)今の支援にはどう感じていますか?
とても助かっている、本当にありがとう!

4)今の生活状況はどうですか?
今は学校がないから妹の面倒や料理、洗濯、水くみなんかをしているよ。本当は塾に通いたいけどお金がないから厳しいかな…。
来年から高校に通うんだけど、入学前に面談があってそこでまとまったお金(20万~30万リオン※約4,000円程)が必要って言われたの…。

5)将来の夢や今後目指すこと
将来は、弁護士になって家族の家計を支えたい!読書や勉強が好きでもっといろいろ学んでいきたいな。

イェーリ―は今回、中学卒業試験の結果が出たので、結果用紙を持ってきてくれました。問題なく志望校に入ることができるとのことです。おそらく今月には面接があるとのことですが、その際に学校に面接料を支払わなければならないのではないかと言っていました。

家庭に金銭的な余裕があるのなら、放課後塾にも通いたいと思っているようです。将来は弁護士になりたいのだとか。おばあちゃんや妹の面倒を見れるような人間になりたいと願っているそうです。

アブライ

アブライは土砂災害当時、共同トイレに行っていたため助かりました。現在は彼の姉家族が里親となっています。

1)何歳になったの?
13歳、小学校6年生だよ。

2)進級試験はどうだった?
よかったよ!結果が楽しみ。この前のテストで、クラスで二番を取ったんだ!
来年一月には、NPSEっていう大きな試験があるけどたぶん大丈夫!(笑)

3)今の支援についてどう感じますか?
すごく助かってる。おかげで僕は学校に通って勉強ができるし友達にもあえる。とっても良い。(生き生きと嬉しそうに話してくれました。)

4)今の生活状況
フットボール(サッカー)が好きで、学校の友達とよく遊んでいるよ。僕は小学生だけど年上の中学生たちに混ざって一緒にプレーしてるんだ。

5) 将来の夢
学校の先生になりたいな!

アブライはもうすぐ小学校卒業試験があるそうです。先週試験が始まり、満足のいく出来だったと言っていました。最近成績が上がり、クラスで2番を取ったことを得意げに話してくれました!

こちらは、アーリーと里親宅にインタビューしている瀬谷の様子です。

2018年12月分の家庭訪問で、全支援対象の孤児が一旦契約終了となりますが、引き続き全家庭が支援が必要と判断し、10名全員が来年2019年6月末まで契約更新をすることとなりました。引きつづき、現地の声を届けていきます。

引きつづき里親サポーターを募集しています。

月3,000円で孤児1名の里親なっていただく「里親サポーター」制度のご支援を募集しております。毎月活動報告とともに、子どもたちの写真データをメッセージでお送りするほか、半年に一度、ご自宅へ写真つきで子どもたちからのお礼のお手紙とプレゼントを送付いたします。

現在は10名のみの災害孤児支援ですが、今後里親サポーターマンスリーサポーターとして、アラジの仲間になっていただける方が増えれば、今もなお問題を抱えるエボラ出血熱孤児やストリートチルドレンなどの支援に、活動範囲を広げることができます。

→月3,000円からの災害孤児支援「里親サポーター」についてはこちら

→月1,000円からの「マンスリーサポーター制度」についてはこちら

皆様のご支援のほど、引き続きよろしくお願いいたします。

投稿:下里夢美

(2018年12月11日)2018年下半期ポートロコ小学校支援:瀬谷による調査活動報告

2018年12月11日

NPO法人アラジ2018年下半期ポートロコ小学校支援:瀬谷による調査活動報告

2018年12月7日(金)に第6回現地渡航中(2018年11月29日~12月21日)のNPO法人アラジスタッフの瀬谷祐葵が、現地パートナー団体:HELP Children for Tomorrowの代表Abdukraman Kamara(以下、ラーマン)ともに、支援対象小学校である政府未承認小学校ROGBORO COMINITY PRIMARY SCHOOL(以下、ンボロ小学校)を訪問し、調査とともに、児童105名に対し教材支援を行いました。

NPO法人アラジの小学校支援について概要ページはこちら

 

※写真は2018年10月に村の大人たちが建設した小学校の様子

私たちが2016年より現地調査を開始し、2018年5月から教材支援を続けるンボロ小学校は、首都とポートロコ村の中間地点の森の中心地に位置しています。(首都フリータウンから続くPrince Alfred Road沿いのMakoloh Junctionをフリータウンより左手に進むとMamara村があり周辺に位置する)。村人の総人口は256名。政府による水道や電気等のインフラは未整備で、2016年のエボラ出血熱の流行時には、村人の大半がエボラ出血熱で亡くなりました。

※村の家々の様子 多くの村人は農業に従事し、自給自足の生活を行っている。

校舎が2010年に設立されたものの、2015年5月中旬に雨季のため全壊し、仮校舎のオーナーから家賃請求されるも支払いが滞り撤退を要求されるなどの課題を抱えていました。政府未承認小学校であるために、政府は給食や教師の給料などの支給をせず、2018年5月より始動した新政権(SLPP)のジュリアス・マーバ・ビオ氏が新たに宣言した小学校教育費無償化の恩恵はまったく受けていない状況です。

NPO法人アラジとしては、2018年5月にノート、チョーク、ペンなど最低限の教材を緊急支援として寄贈しました。現地パートナー団体:HELP Children for Tomorrowが制服支援などを定期的に行い、2018年10月には、地域の人たちが自ら地域の材料(土や木など)を用いて小学校を自前で建設しました。

政府への承認小学校への要請アプローチは却下され続けており、外国支援も望めず、以前として村の少ない現金収入や貧しい生活環境、劣悪な教育設備等の問題を抱えている地域の小学校の一つです。

現地パートナー団体:HELP Children for Tomorrowについて

現地パートナーHELP Children for Tomorrowとポートロコ村にて教材調達の様子(2017年11月)

代表:Abdukraman Kamara
団体スタッフ数:計6名

HELP Children for Tomorrowの活動として普段は、ペッパーやライスなどの栽培による売上げ(週3日:木金土稼働)をあげつつ、一部収入をンボロ小学校への教育支援へと充てています。

以前から政府に出向いたり手紙を送ったりしたことがあるものの、承認小学校へのアプローチは失敗に終わっています。再度手紙を書いて政府に取り合ってもらえるよう現在模索中であるとのことです。

ンボロ小学校について

※Google Mapによるンボロ小学校の位置

※2015年校舎倒壊の際に現地パートナー団体が作成したファンドレイジング用資料

児童数:約105名(男子53名/女子52名)

:2名(女性25歳:1・2年生の担当)(男性:52歳:3~6年生の担当)
※2名とも携帯電話不所持。2学年混合で授業を実施しており、男性教員は2クラスに分けて板書とティーチングを交互に行う。

授業内容:英語、数学、社会、理科、RME(Realistic Mathematics Education)、PHE(Physical Health Education)、vocational education(農業経済など)

給料:基本的に無給

休業:年末年始は12/21から2週間、4月に2週間、雨季のため7月下旬から9月頭の約1カ月半(6週間ほど)

2018年下半期の支援教材について

  • テキストブック:生徒人数分
  • 鉛筆(低学年用):10ダース120本
  •  ボールペン(高学年用):15ダース180本
  • 定規(学校用):5ダース60本
  • アルコールジェル(300ml)28セット

計1,500,000Le(176$=20,324円)

※今回のご支援は、近畿大学 学生ボランティア団体”大和” 様のご支援を活用させていただきました。ご支援いただき本当にありがとうございました。

保護者や地域の生活環境について(2名へのインタビュー)

保護者:アミナタ(40歳手前)さんへのインタビュー

●家族構成
6名(アミナタさんと子ども5人)

現金収入はありますか?
ありません。旦那さんを亡くし、自分達で食べるために、お米の栽培を行っています。

●アクセスできる病院はありますか?
5マイル以上離れていて、バイクで2.5時間以上かかります。

●子どもに将来就いて欲しい職業は何ですか?
子どもには弁護士、銀行員などたくさん収入が得られる職業に就いて欲しいです。

●今一番必要な支援はなんですか?
学校建設のための支援をしてほしい。

保護者:エルサンコ(30歳代)さんへのインタビュー

※今年新しく生まれた末娘の「ユメ」

●家族構成
6名(旦那さんと子どもが4人)

●現金収入はありますか?
夫婦で農業(米とナッツ)を営んでいます。

●今一番必要な支援はなんですか?
ビジネスを拡大するための小規模投資をして欲しいです。

今回の保護者へのインタビューでは、労働環境に関しては、例えば何か栽培したものを売る場合、売る場所へ行くための交通手段がなく、売り上げても交通費やコストが高すぎる、そもそも準備段階に必要な資金がないなどの問題があって働きたくても働けないという状況でした。電話すら持っていない人が大半で、通信環境も悪く、Wi-Fiは接続不可能な状態です。

子どもへのインタビュー

ブルツフェ(8歳)へのインタビュー

●家族構成
両親と妹の4人家族

●将来の夢は何ですか?
教育大臣になりたいです。

●好きな教科は何ですか?
社会

●学校は好きですか?
病気の時はさすがに学校へ行きたくないけど、基本的には学校が好きで毎日通いたいよ。

●今一番必要な支援は何か
良い学校を作ってほしい。トイレもお水もないし、机も椅子もないから。

●ごはんはしっかり食べられていますか?
今日はまだ何も食べていないです(インタビュー時夕方の17時過ぎ)
※昨日ガリを食べたとのこと。(1食)

●病気になったときに、かけつけられる病院はありますか?
頭が痛くて病院へ行ったときは8マイル先(約12㎞先)の病院へ歩いて行って、2時間半くらいかかったよ。学校へも2時間半くらいかけて毎日通っているんだ。

 

調査報告のまとめ-政府の主張-

シエラレオネの地方全体で、このように両親や村の有志が立ち上がり自前で建設する、所謂「ペアレンツスクール」の数は把握できておらず、多くは教職員の教育レベルの問題や、無報酬問題、またトイレや基本的教育設備の不足など、同様の問題を抱えるインフラにアクセスできない密林の小学校は多く存在すると思われます。

政府の主張は、コンクリートの建物にトイレなどが付帯しており、先生がきちんと充実した教育を行っていることが証明できる充分な教育機関であるかどうかが条件とのことで、学校建設自体を外国援助に初期段階から依存する承認プロセス自体が問題であり、すべての子どもに教育を受けさせるべきと主張する新政権の対応とはかけはなれています。

NPO法人アラジとしては、政府側にぜひとも早急に対処していただくべく、今後も現地パートナーとともに政府承認へのアプローチと、承認までのプロセス変更の要求を続け、上半期・下半期の渡航タイミングにあわせ、緊急の教材支援を続けていきます。

今後の教材支援・政府への承認アプローチ・現地調査渡航費等に引き続き皆様のご支援を必要としています。ご関心のある方はぜひマンスリーサポーターの登録もしくは、単発のご支援のほど、よろしくお願いいたします。

 

投稿:下里夢美

(2018年12月8日)11月のフレンドファンディングアプリ「Polca」ご支援のお礼

2018年12月8日

11月のフレンドファンディングアプリ「Polca」ご支援のお礼

2018年11月のフレンドファンディングアプリ「Poca」でのご支援のお礼報告です。今回は事務局長のPolca寄付担当支倉に代わって下里が報告記事を担当しています。

11月度にご支援いただいた皆様

11月は19名の皆様から8,350円ものご支援をいただきました。シエラレオネ現地で行っている様々な支援プロジェクトに大切に役立たせていただきます。ご支援いただき誠にありがとうございました。

  • k.ymzk(Tw=@k_ymzk_) 様
  • Yacchi 様
  • ずんだ 様
  • mihopolca 様
  • tokonomaria 様
  • 前田塁@公式元祖Polcaおじさん 様
  • トミーマキ 様
  • テニプリ 様
  • 腰山 塁🍀tw@ruiko61
  • 内藤獅友 様
  • シズ 様
  • NoriakiLimai_ 様
  • piyopiyo_edf 様
  • gekobar@夜のpolcaおじさん 様
  • body_works 様
  • kzk 様

いつもご支援いただいてる方も、今回はじめましての方も本当にありがとうございました!

Polcaのお礼にアラジ特製2019年卓上カレンダーをお送りしています

今回600円以上ご支援いただいた皆様に、2019年アラジ特製卓上カレンダーをお送りしています。

お手数ではありますがこちらのフォームより住所などのご記入をお願いいたします。

 

12月度Polcaもスタートしています!

12月のPolca寄付はこちら

引きつづきご支援のほど、よろしくお願いいたします。

 

投稿:下里夢美

 

 

(2017年10月15日)洪水災害レポート#6 物資を届けました

2018年10月15日

シエラレオネ洪水災害レポート#6 物資を届けました

前の記事でお伝えした通り、我々の今回の支援は親を亡くした災害孤児の支援をすることに決定しました。必要なものを届けるため、リージェントの被災地キャンプの方に協力いただいて孤児のリストを作成し、インタビューを実施しました。

物資購入、手渡しにて支援

インタビューの結果、学校が始まってからの勉強用具を支援することに決め、以下のセットを孤児77名分準備しました。

  1. スクールバッグ
  2. ノート(小)12冊
  3. ノート(大)2冊
  4. 鉛筆1箱
  5. ペン2本
  6. 算数用道具セット(定規、コンパス等)

これらを1セットとしてビニールバッグに詰めたもの

また、これらと別に、事情があり学校用具より現金のほうが適切だと判断した孤児10名に現金100,000リオンを渡しました。

孤児へのインタビュー動画

今回物資を渡した中から、2人のインタビュー動画を撮影できました。

イブラヒム・カマラくん

会話の訳:
・学校には通ってる?
→ううん。
・なんで?
→ママとパパが死んだから。
・なんで死んだの?村で?フリータウン?
→ここで。
・今回の災害で?
→うん。
・今誰が面倒見てくれてるの?
→おばさん。
・災害があった時君はどこにいたの?
→トイレに行くために外に出てた。

この子は、たまたまトイレに行きたくなって家の外に設置されているトイレに行ってるその瞬間に地滑りで家が流されたとのことです。なんというか、不思議な力で生かされたという感じがします。

イブラヒム・ダボくん

会話の訳:
・名前は?
→イブラヒム ダボ
・今回の災害で誰が亡くなったの?
→ママと弟
・学校に行ってる?
→行ってたけど学校が潰れた
・この災害で?
→うん
・何年生?
→5年生
・誰か助けてくれる人がいるならまた学校に行きたい?
→うん

この子はホリデイの間父親と村に行っている間に災害がおきたとのことです。

リージェントの子どもたちへの物資支援について

今回のレポートで報告した物資支援で使った明細です。

  • スクールバッグ le80,000
  • ノート(小)12冊 le15,000
  • ノート(大)2冊 le14,000
  • 鉛筆1箱 le10,000
  • ペン2本 le1,000
  • 算数用道具セット le20,000
  • 大型ビニールバッグ le5,000
  • 計le145,000×77人分=le11,165,000
  • 現金le100,000×10人=le1,000,000

→ 合計le12,165,000(約17万7千円)

孤児院ドンボスコへの募金

リージェントの子どもたちのほかに、「ドンボスコ」という孤児院に預けられている子どもたちもいます。こちらは施設で物的には充足しているため、施設に対してお金で募金をしました。1人 当たり、Le145,000ということに決め、以下金額を渡す予定です。

le245,000×11人分=le2,695,000(約3万9千円)

今回、NPO法人アラジとして集まった支援金は、161,398円でしたので、残りは国際支援NGOあいで集まった支援金となります。

今回、2団体あわせて現地に送金した支援金全体としては、まだ少し余っておりその資金使途は検討中ですが、いったん物資を届けるというファーストステージは一区切りしました。

被災地キャンプについて、ちょうど1カ月後の11月15日までに全員が立ち退くよう言われており、政府からの援助はそこで終わりになるようです。そのあと何ができるか現地と検討しています。

支援金振込先

ひきつづき、銀行振込での支援を募集してます。

 
振り込み先
銀行名
ゆうちょ銀行
店番
〇一八(ゼロイチハチ)
口座番号
5675963
口座名
トクヒ)アラジドリームプロジェクト

お振込いただきましたら、お手数ですが
1.送金日
2.金額
3.振込名義
を添え、件名に「シエラレオネ災害支援金」と記載して、こちら(info@alazi.org)までメールをお送りください。

みなさまのあたたかいご支援お待ちしております。

(文責)支倉常明

Alazi Dream Project シエラレオネ災害復興支援チーム
代表理事長:下里 夢美
  理 事:鈴木香緒理
  理 事:支倉 常明

(2018年10月13日)災害孤児支援活動レポート#5 孤児たちから支援者のみなさまへ

2018年10月13日

災害孤児支援活動レポート#5 孤児たちから支援者のみなさまへ

2018年7月~9月の活動報告です。孤児支援をサポートしていただいている支援者のみなさまへ孤児たちがメッセージをかいてくれました!

この孤児支援活動では、毎月、現地パートナーが家庭訪問をして支援金を手渡していて、いつも現地から写真を送ってもらっているのですが…なんと今回は、支援している10名の孤児たちが支援いただいたみなさまの名前入りのメッセージボードを書いてくれました!

これは嬉しい!皆、元気そうな笑顔を見せてくれました!

孤児の中で、まだ文字の書けない子はこのような感じでアシストしながら書いてくれました。

シエラレオネの子供たちの名前事情!?

今回、このメッセージを書いてもらって、彼らの名前についていろいろと発覚しました。孤児の名前は里親と契約している書面にもいつも書いているのですが…

  • マルティダではなくてマティルダが正しい名前だった
  • 以前「ニックネーム」だと聞いていた名前が本名だと本人も家族も言っている

などがいろいろ発覚して、現地スタッフも混乱気味です。

毎月通って信頼関係はできているので、名前が間違っていたからどう、ということもないのですが、謎ですね。そういえば大人たちも、本名と違うニックネームを使っていることが多い気がします。

教育費無償化の影響

最貧国シエラレオネ、9月から教育無償化へ 大統領の公約(AFP通信)

先日、こんなニュースが日本語にも訳されて流れてきました。実際に9月の新学期から公立学校について無償化は開始されたようですが・・・

私たちが支援している子どもたちは、通える範囲に公立学校がなく、私立学校に通っているので基本関係ないようなのですが、孤児の1人は「政府から3冊のノートとバッグが支給された」と言っていました。

そもそも、無償配布だった教科書が生徒にわたる前に売られそれを生徒がストリートで買うとか、教材を買わないとテストを受けさせてもらえないとか、政権交代前から、いろいろ腐敗している状況はあったようですが、少しは改善したのか、今度また現地でヒアリングしてみたいと思います。

引きつづき里親サポーターを募集しています。

月3,000円で孤児1名の里親なっていただく「里親サポーター」制度のご支援を募集しております。毎月活動報告とともに、子どもたちの写真データをメッセージでお送りするほか、半年に一度、ご自宅へ写真つきで子どもたちからのお礼のお手紙とプレゼントを送付いたします。

現在は10名のみの災害孤児支援ですが、今後里親サポーターマンスリーサポーターとして、アラジの仲間になっていただける方が増えれば、今もなお問題を抱えるエボラ出血熱孤児やストリートチルドレンなどの支援に、活動範囲を広げることができます。

→月3,000円からの災害孤児支援「里親サポーター」についてはこちら

→月1,000円からの「マンスリーサポーター制度」についてはこちら

皆様のご支援のほど、引き続きよろしくお願いいたします。

(文責)支倉常明

シエラレオネ災害復興支援チーム

代表理事長:下里 夢美
  理 事:鈴木香緒理
  理 事:支倉 常明

(2017年8月30日)洪水災害レポート#2 被災者の声

2018年8月30日

洪水災害レポート#2 被災者の声

今回のレポートでは、シエラレオネ洪水災害について、現地報道から「被災者の声」をご紹介します。

被災者の声

引用:http://awoko.org

Amara Kallonさん(男性)

保育園に通うアマラさんの3歳の娘と妻は、ふだんはKonoで暮らしており、アマラさんだけがフリータウンに住んでいます。しかし、今は新学期が始まる前のホリデー期間ということもあり、妻と娘が、その間だけアマラさんと一緒に過ごしたいと言って、たまたまフリータウンの彼の自宅に滞在していました。そこで突然地滑りが起き、彼だけが生き残り、妻も娘も同時に失ってしまいました。娘の死を被災地で確認したわけではなく、娘の写真を握りしめて政府の遺体安置所に足を運び、大量に横たわっている遺体を確認しながら、そこで対面したとのことです。

「別の家族と今は行動を一緒にしており、私たちは、政府により遺体を埋葬してもらうことに決めました。」と彼は言っています。

Hawa Stevenさん(女性。学生)

ハワさんは、28人の家族と親戚を今回の災害で失いました。彼女は涙を流し、遺体安置所で確認できたのは、そのうちたったの2人だけだったと言います。彼女が家族に最後に会ったのは災害の前日。「自分の目が信じられない…。お母さんも、お父さんも、兄弟も、姉妹も、いとこも、ほかの家族もみんな失ってしまって…」と彼女は泣きました。「私の人生は閉ざされてしまった。どこからまた始めればいいの?学校はどうすればいいの?…お願い、神様助けてください。」

Simeon Fodayさん(男性)

3人兄弟の長男のシメオンさんは、遺体安置所から戻ってきて、こう言いました。
「弟たちの判別がつかなかった。遺体はあまりにたくさんあるし、状態もあまりに悪いせいで、誰が誰だか判別するのは、とても難しいです。弟たちに声をかけてやるまで、体を休めそうにないです。」
弟たちは、おばさんと一緒に暮らしており、おばさんもまた行方不明になっています。
「政府には、安全に、威厳をもった埋葬をしてもらいたいです。たとえ自分が遺体を確認できたとしてもその姿はあまりにひどい状態で、遺体を持ち運ぶことさえできないだろうから。」と彼は言っています。

Ibrahim Massaquoiさん(男性)

イブラヒムさんは、ケネマから、フリータウンで暮らす妻と子供たちを探すために、災害直後にやってきました。探しに探し、妻の姿だけは遺体安置所で見つけることができましたが二人の幼い娘たちの姿は、なにひとつ手がかりが見つけられませんでした。
「私にはもう何もない。今着ている服だけだ。」イブラヒムさんは言います。「妻を失い、二人の子供も失ってしまった。子供たち、あの子たちは私の未来だったのに、娘たちも失い、妻も失ってしまった。ふたりの娘がいなくなってしまった。どういえばいいか分からない、何を言えばいいのかさえも分からない、全部おわって、全部なくなってしまったのだから。」

ソース:Awoko(現地新聞)記事
翻訳協力:国際支援NGOあい

引きつづきご支援をお待ちしております

NPO法人アラジでは、国際支援NGOあいと協力し、支援金を募集しています。

振り込み先
銀行名
ゆうちょ銀行
店番
〇一八(ゼロイチハチ)
口座番号
5675963
口座名
トクヒ)アラジドリームプロジェクト

お振込いただきましたら、お手数ですが
1.送金日
2.金額
3.振込名義
を添え、件名に「シエラレオネ災害支援金」と記載して、こちら(info@alazi.org)までメールをお送りください。

みなさまのあたたかいご支援お待ちしております。

(文責)支倉常明

Alazi Dream Project シエラレオネ災害復興支援チーム
代表理事長:下里 夢美
  理 事:鈴木香緒理
  理 事:支倉 常明

(2018年6月9日)災害孤児支援活動レポート#4 支倉はじめての訪問と契約更新

2018年6月9日

災害孤児支援活動レポート#4 支倉はじめての訪問と契約更新

今回は、2018年4月~6月の活動報告です。6月は、支倉がはじめて訪問に同行させていただきましたので、その時の様子を中心にレポートいたします。

2017年8月に災害が発生し、2018年1月から始めた本活動も半年を迎えました。活動開始時、5月までの契約としていたので、今回は、契約の更新もあわせて行いました。

全員のヒアリングと契約更新

支援している10名およびその里親と話をしました。結果としては、全員毎日学校に通うことができ、ランチも食べることができているとのことでした。支援している孤児たちは、災害発生直後「ドンボスコ」という孤児院に入っていて、その後里親に引き取られていったのですが、今もドンボスコと連絡をとっているようでした。

健康状態も、何かあったら病院に行くことができており、問題ないようでしたが、まだ災害時のケガの痛みがあるという子もいました。また、支援金については、学費・制服・本などや病院代、薬代など、きちんと子供のために使ってくれていました。

ヒアリングを終え、結果としては、全員について2018年12月までという内容で契約更新を行いました。

ちなみに現在は、1人あたり約3,000円という同額を支援しているのですが、里親の収入額、学年、通っている学校が公立なのか私立なのか(地域に公立学校がなく私立しか選択肢がない場合があります)などによって、子供にかかっているお金が違うため、同額支援が公平ではないような気がしてきました。

次回更新までの課題とし、今後のルール作りをしていきます。

2つのサプライズ

私が訪問するということで、2つのサプライズを用意してくれていました。

1つは、支援している孤児の1人であるYealie が手が手紙を読んでくれました。

もう1つは、同じ地域の孤児と里親たちが集まって歓迎会を開いてくれました。

今回は、私だけ大歓迎されてしまいましたが、実際に支援の現場に同行させていただき、多大なる協力をいただけていることがあらためて分かりました。現地バートナー FC King Kongの皆さんに改めて感謝の意を表したいと思います。

 

ご支援のお願い

NPO法人アラジでは、現在「災害孤児支援金」を随時募集しております。

ご関心のある方は、こちらのページよりご確認ください。

(文責)支倉常明

シエラレオネ災害復興支援チーム

代表理事長:下里 夢美
  理 事:鈴木香緒理
  理 事:支倉 常明